「自分は『意志が弱い』と思い込んでいる、すべての人へ」
こんな言葉から始まる、佐々木典士さんの最新刊。
佐々木さんと言えば、
ベストセラー『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』の著者です。
最新刊の予定を知り、発売を楽しみに待っていました。
習慣について、思うこと
自分を「より、心地よい自分」にしていくためにも、
毎日を心軽く過ごすためにも、
自分にとって望ましい行為を習慣に落とし込むことは、
大切なポイントであると思います。
子育ての面でも、重要。
子供たちが、「より、心地よい自分」となれるように。
習慣について、言語化してその特徴を理解しておくことは、
親として子供にアドバイスする際にも役立ちます。
この本は、
何かを習慣にしたい時(それぞれの人にきっとあるはず)、
そして悪習慣を止めたいとき(これも、それぞれの人にきっとあるはず)、
とても参考となる本だと感じました。
メモした言葉たち
「習慣」について、参考になった言葉。
そして、思わずメモした言葉。
その一部をご紹介します。
習慣とは「ほとんど考えずに行う行動」のこと。習慣にするには、意識自体の出番を減らす必要がある。(p.64)
意識というのは呼び出されている時点で、「悩むべき問題」が目の前にあるということだ。(p.61)
人が取る行動には意識が関わっていないことが多い。しかし、すべきことをしなかった時、問題の責任を負わされるのは意識である。ダイエットができないのも、禁酒や禁煙ができないのも、仕事を先延ばしにするのも、その人の意識の問題で、「意志が弱いせい」だと簡単にまとめられてしまう。
しかしそれは、はっきり言って意識や意志力というものへの過信だ。意志が強い、意志が弱いという理由付けがなされる前提には、自分の意識が自分の行動を大きくコントロールしているという誤解がある。(p.81)
やる気をだすには「まず始める」ことが重要。まず始めるためにどうするか。それには徹底的にハードルを下げることが重要だ。(p.149)
何かをやめる時は「完全に絶つ」ほうが簡単。身につける時はその逆で「毎日やる」ほうが実は簡単だ。
人は「週1回走る」ほうが「毎日走る」よりも簡単だと思い込む。なぜだか労力の足し算で難易度を考えてしまうからだ。毎日ではなく、週に2~3回や2日に1回のほうが簡単、こういう思い込みがあるので、人は習慣を始める時、徐々にその頻度を上げていくという方法を選ぶ。しかしそれでは逆に難易度が高くなってしまう。(p.171)
今日は手を付けられなかった、目標を達成できなかったという否定感が次の習慣を難しくする。だから形だけでも維持して、自分を否定しないことが大事。たとえ今日はできたことが少なくても、継続の中で賄うようにすればいい。(p.252)
本の中では、行為が習慣になるまでの具体的な方法や考え方が紹介されています。
確かに、意思のせいにしていた。
徐々に頻度を上げる方法が「正」だと思っていた。
読み進めながら、実はそうではないのだということに、
いくつも気づかされます。
もうひとつ、読み応えを感じた点
この本は、「習慣」に関する、研究者や著名人の語録が満載です。
読まなければ自分では出会い切れなかったであろう、
数々の言葉が詰まっています。
歌人の俵万智さんは「足し算の才能」と「掛け算の才能」があると言っている。同じ経験をしたとしても、それを足し算でしか積み重ねていけない人と、掛け算のようにして、すばやく結果に到達できる人がいる。(p.290)
(ちょうど、長男と「センス」の話をしていたところ。
「足し算の才能」と「掛け算の才能」って、
小4の子供にも、直感的に分かりやすい説明になると思います。)
そんな素敵な言葉たちに出会えたことも、
この本を読んでよかったと思える理由のひとつでした。
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