何枚か、自分が幼かった頃の写真を持っています。
10年と、少し前のこと。
自分の結婚式・披露宴の時に、
この世に生を受けてから結婚するまでを振り返るスライドショーを作るため、
実家のアルバムから何枚か持ってきた写真です。
ベビーカーに乗った、笑顔の赤ちゃん。
わたしが生後6か月を過ぎた頃の写真だと、
母から聞きました。
この先には、当時のフィルムカメラを構え、
わたしの笑顔を撮ろうとしている母がいるはず。
この写真を見ると、
ああ、「おかあさん」を目の前にして幸せそうに笑っているなあ、
大切に育てられていたんだなあと感じます。
大学進学を機に実家を出て、
そのまま就職し、結婚、出産、子育て。
実家で父や母と過ごすのは、年に10日もありません。
そんな短い日々の中でも、
母の前だとなかなか素直に「ありがとう」と言えないわたし。
心の中で思っていても、
いざ顔を見ると、口から出る言葉は厳しいものばかり。
顔を合わせない電話でも、同じく、厳しいものばかり。
自分でも不思議なくらいです。
わたしが赤ちゃんの時も、
小学生の時も、
中高生になっても、
家を出ても、
わたし自身が母親になっても、
いつもわたしの体調や安全を気にして、
心配している母。
いつまでも素直になれないわたしは、
時々この写真を引っ張り出してきます。
赤ん坊の頃の自分のまなざしの先に若かりし母の笑顔を想像し、
「大切に育ててくれてありがとう」と
言える日はあるのかなあと思っていることを、
母は想像もしていないと思います。
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