ぜひお会いしてみたい方のひとり、有元葉子さん。
有元さんの著書は、すべて読んでいると思います。
その暮らしぶりや考え方に触れるたびに、学ぶことがたくさんあるのです。
今回読んだ本は、『有元葉子の台所術』(筑摩書房)。
ごはん作りや、おやつ作り。
フライパンやボウル、ざるなどのキッチングッズの使い方。
有元さんにとっては自然、当然となっている動きを言語化してくれている。
普段の自分の作り方や道具の使い方を、
もう一段階引き上げてくれるアドバイスにあふれています。
鶏むね肉やささみを蒸し鶏にすると、お肉料理だけでなく、鶏のうまみが水に落ちたおいしいスープも一緒にできるので、文字通り一石二鳥。塩をして、酒をふり、ねぎやしょうがなどの香味野菜やハーブを加えて、中に火が通るまで蒸します。(p.35)
蒸し鶏でもゆで鶏でもそうですが、火が通ったお肉は、蒸し汁やゆで汁につけて粗熱を取ってください。ゆでたり蒸したりすると肉のうまみは汁の中に出てしまいます。冷める時に汁に漬けてあれば、うまみはしっかり肉の中に戻ります。汁に漬けておくだけで、しっとりとした仕上がりになりますよ。(p.36)
冷蔵庫や収納スペースの使い方。
自分でもすでに実践しているつもりのことでも、
有元さんの言葉を読むと、
もう一度見直してみようという気持ちになります。
大きめの収納スペースがあればいいというものではありません。生きていればものはいやでも溜まっていきます。ですから、冷蔵庫だけではなく、戸棚でも引きだしでも、すべてちょっとの余裕を残すようにすることです。この余裕こそが中のものを循環させ、気分のよさを生んでくれるのだと思います。(p.158)
そして、今のわが家ではなかなか想像がつきませんが、
時間が経っていつかは訪れる、
子供たちが巣立った後のことを考えさせる言葉。
気取りのない家での集まりは人間関係を深めてくれます。ふだんは仕事の都合などで別々に住んでいても、意識的に「みんなで食事する」ことが、ひとり暮らしの人の元気の源になるのだと思います。(p.123)
有元さんの言葉に触れると、
自分のものの見方、ものへの向き合い方を見直したくなる。
いつか、本を通してだけではなく、
実際にお会いしたいなあと思うのです。
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