ベリーの暮らし

子供4人(高校生~保育園児)、家庭学習10年目、夫婦共働き。実家遠方、都内60平米賃貸マンションに6人暮らし。ラクして部屋が整う工夫を考えるのが大好きです。著書:『シンプル丁寧に暮らす』(すばる舎)

平成31年度東京大学学部入学式、上野千鶴子さんの祝辞で考えたこと


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色々思い出すこと、考えることがありました。

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今年度の

東京大学学部入学式では、

社会学者の上野千鶴子さんが

祝辞を述べられました。

 

ネット上で話題になっていたため、

何気なくスピーチの内容を読んでみたところ

 

子育てについて考えること、

自分の過去を振り返り思い出すこと。

心に留めておきたいこと。

 

そんな言葉がありました。

 

 

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最近ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんが日本を訪れて「女子教育」の必要性を訴えました。それはパキスタンにとっては重要だが、日本には無関係でしょうか。「どうせ女の子だし」「しょせん女の子だから」と水をかけ、足を引っ張ることを、aspirationのcooling downすなわち意欲の冷却効果と言います。マララさんのお父さんは、「どうやって娘を育てたか」と訊かれて、「娘の翼を折らないようにしてきた」と答えました。そのとおり、多くの娘たちは、子どもなら誰でも持っている翼を折られてきたのです。 

平成31年度東京大学学部入学式 祝辞 | 東京大学より)

 

わたしには

男の子と女の子がふたりずついます。

 

上野さんの言葉では

女の子について語られていますが

 

わたしは

長女や次女だけでなく

4人の子育てについて

改めて考えました。

 

子育てしていると、

子供の自由な発想や熱意、

没頭したい事柄に対して

 

制限をかけている自分に

ジレンマを感じる場面が多々あります。

 

長男が読書に没頭しているとき、

長女が熱心に絵を描いているとき。

 

そんなとき

どのタイミングで声をかけるか

いつも気を付けてはいますが

 

結局わたしがしていることは

その好きなことを中断させること。

 

子供が自由に翼を伸ばすためには

親の関わり方、

姿勢が大きな影響を与えます。

 

好きなことをさせてあげたい。

わたしの「常識」の型に

子供を押し込めることはしたくない。

 

そう思いながらも

規則正しい生活をさせること、

基礎学習を固めることも

大切に思う。

 

自由に好きなことをする時間を

守り用意してあげることと、

日々の家庭を回していくこと。

 

子供の翼が自由であるために

どうバランスをとればいいのか

親としてどこまで関わるのがいいのか

 

上の子たちが小学校に上がった頃から

ずっと考え続けています。

 

 

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あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。 

 

あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。 

 
まさにわたしは、

「がんばれば報われる」と思って

ずっと生きてきました。

 

「努力の成果でここまできた」と。

 

大学進学時、

実家の経済状況では

進学は到底難しいものでした。

 

進学後も

親からの金銭的支援はまったく望めない状態。

(それを承知で上京したのです)

 

いくつもの奨学金やアルバイトで

学費や生活費を賄った大学時代。

 

社会に出た後も心の底で

「自分の努力で、人生を切り開いてきた」と思い、

それを糧にしてきたところがあります。

 

けれど、

自分の努力って

一体どれだけのものだったのだろう。

 

親や先生方をはじめ、

幾人もの人たちが

わたしを励ましてくれたこと。

 

「がんばったら報われるんだよ」

とわたしを支えてくれたこと。

 

報われると思わせてくれる環境がなかったら

わたしはどうなっていたんだろう?

 

そんなことを今更ながらに気付かせてくれ、

社会人として、

親として、

「努力は報われる」と思える環境をつくる

ひとりの担い手として自分の力を使う。

 

職場復帰前のタイミングで

改めて誓わせてくれた祝辞でした。

 

祝辞の全文は、

東京大学のWebサイトで読むことができます。

 

平成31年度東京大学学部入学式 祝辞 | 東京大学

 

 

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